【西鉄バスジャック事件】谷口誠一の現在は？家族は今も被害者に賠償中？

2023 5/16

2023年5月16日 2023年5月16日

2000年5月3日、17歳の少年によって起きた西鉄バスハイジャック事件は、当時テレビでも中継され世間の人々を震撼させました。

事件を起こしたのは谷口誠一。

谷口は中学校でいじめにあい、高校は入学すぐに「校風が合わない」という理由で中退し、引きこもりになっていきました。

居場所を無くした谷口はネットの2ちゃんねるに没頭するようになり、「ネオ麦茶」というハンドルネームで次第に攻撃的な書き込みをするようになっていったといいます。

家庭内暴力もひどくなり、悩んだ家族が著名な精神科医である町沢静夫氏に相談をしたところ、2000年3月5日に町沢氏の口利きで国立肥前療養所に強制入院させています。

事件が起きた5月3日は、谷口が外泊許可が出て一時帰宅していた時でした。

この記事では

・谷口誠一の現在は？

・谷口誠一の家族は今も被害者に賠償中？

こちらについて見ていきたいと思います。

谷口誠一の現在は？

谷口誠一は現在何をしているのでしょうか？

その前にまず、事件の概要を見ていきましょう。

西鉄バスハイジャック事件の概要

事件が起きたのは2000年5月3日午後1時35分頃。

佐賀県佐賀市を出発し福岡市天神に向かうバスは出発して間も無く、「あなたたちが行くのは楽しい天神じゃなく地獄です」と言って牛刀を振り上げた谷口によって乗っ取られてしまいました。

谷口は男性客を後部座席に、女性客を前方座席に座らせカーテンを閉めるよう命じています。

事件発生から1時間の間に女性客2人を切りつけ、その後バスの運転手に山口県の山陽自動車道に入るよう指示しています。

新門司インターチェンジで「トイレに行く」とバスを降りた女性が非常電話で通報し事件が発覚しました。

谷口は午後４時頃、人質解放の代わりに拳銃と防弾チョッキを要求、さらに、68歳の女性を刺殺しています。

午後６時頃、バスは広島市奥屋パーキングエリアに到着、午後10時に到着した東広島市の小谷パーキングエリアでは両親が説得にあたるも応じず、翌朝5頃特殊部隊（SAT)が突入し谷口を逮捕しました。

谷口誠一の現在は？

谷口誠一は、銃砲刀剣類所持等取締法と人質による強要行為等の処罰に関する法律違反で逮捕されています。

佐賀家裁は谷口誠一の責任能力を認めましたが、精神鑑定で「解離性障害や行為障害の症状」があるとして5年以上の医療少年院送致とする保護処分が下され、2000年10月に京都医療少年院に収容されています。

事件から4年後、被害者の1人である田中由美子さんは谷口の元を訪ねています。

山口さんは亡くなった塚本達子さんの友人で、自身も顔や腕などを切り付けられ今も傷が残っています。

また山口さんは後に、牛刀を振りかざしていた谷口のことを「追い詰められて苦しそうだった」と語っています。

山口さんと谷口の間では次のようなやり取りがありました。

「私は彼の背中をさすり、『これまで誰にも理解されずつらかったね』と言いました。そして、『だけど、あなたの罪を許したわけではない。許すのはこれからです。これからの生き方を見ているから』と伝えながら、彼のつらさを肌で感じて涙が溢れてきました」
引用元：17歳に牛刀で切られた「西鉄バスジャック事件」被害女性、なぜ少年法を支持する？

谷口は、田中さんに対して深々と頭を下げていたといいます。

田中さんは、その後も谷口の元を何度か訪れています。

やがて谷口は、2006年1月に京都医療少年院を仮出所していますが、その後、谷口がどこで何をしているのかは情報がありません。

もしかしたら、名前を変えて社会で仕事などしているのかもしれません。

谷口は山口由美子さん宛に「事件に至った経緯」を書き綴った手紙を送っていることからも、反省していたと思われます。

現在は、40歳になっていると思われる谷口誠一ですが、どこかで罪を償いながら生きているのではないでしょうか。